減価償却とは?高い買い物の費用を「数年に分けて」計上すること
「この30万円、今年の経費に全部入れていいの?」と迷うときに
少し高い機械やパソコンを買った。「これ、買った年にまるごと経費にしていいのかな?」。領収書を前に手が止まる——ひとりで経理を回していると、この迷いは誰もが通る場面ですよね。
そのときに関係してくるのが、減価償却という考え方です。
減価償却とは?ひとことで言うと
減価償却とは、長く使う高額な資産の費用を、買った年に一度に落とすのではなく、何年かに分けて少しずつ経費にしていく仕組みのことです。
ざっくり言うと、「何年も使うものは、その使う年数に合わせて、費用も分けて計上しましょう」というルールです。たとえば数年使うパソコンなら、買った年に全額を経費にするのではなく、使う期間にならして費用にしていきます。

経理の現場ではどこで使う?
減価償却は、ある程度高額で、長く使うものを買ったときに出てきます。
- パソコン、業務用の機械、車、エアコンなどを買ったとき
- 内装工事などをしたとき
- 決算のときに、その年に計上する分(減価償却費)を計算するとき
何年に分けるか(耐用年数)は、資産の種類ごとに目安が決まっています。最新の区分や金額の基準は、国税庁など公式情報で確認するのが安心です。
なぜ大事なのか
減価償却を知っておくと、「高い買い物をした年だけ経費が増えすぎる」のを避け、各年の利益を実態に近づけられます。利益の見え方が安定すると、社長への説明もしやすくなります。
また、高額な資産を「全額その年の経費」にしてしまうと、後から修正が必要になることもあります。あらかじめ知っておくと、決算前にあわてずに済みます。
具体例で見る
たとえば、5年使う見込みの機械を50万円で買ったとします。費用を5年に均等に分けて計上する考え方なら、
- 1年目:減価償却費 100,000円
- 2年目:減価償却費 100,000円
- (以降も同じように続く)
このように、買った年に50万円を一気に経費にするのではなく、毎年10万円ずつ費用にしていきます(計算方法や年数は資産によって異なります)。
つまり現場では?
減価償却をするということは、「長く使う高い買い物の費用を、使う年数に合わせて少しずつ経費に振り分けていく」作業です。買った年だけでなく、その後の数年にわたって関係してくる、と覚えておくと安心です。
知らないとどう困る?
減価償却を知らないと、高額な資産を買った年に「全部経費にできる」と思い込み、後で税理士から指摘を受けて修正、ということが起きがちです。逆に、少額のものまで何年も分けようとして手間が増えることもあります。基準を知っておくと、判断に迷いません。
よくある勘違い
- 金額の少ないものまで減価償却が必要、と思われがちですが、一定額未満のものはその年の経費にできる扱いもあります。金額の基準は制度で定められており、最新は国税庁など公式情報で確認してください。
- 減価償却費は「実際にお金が出ていく費用」ではありません。買った時点で支払いは終わっていて、帳簿の上で費用を分けているだけ、という点も押さえておきたいところです。
明日やるならこれ
今期に買った10万円以上の備品や機械がないか、領収書を1つだけ見返してみましょう。あれば「これは何年使うものか」をメモしておくと、決算のときの判断がぐっと楽になります。
ひとことで言うと
減価償却とは、長く使う高い買い物の費用を、使う年数に分けて少しずつ経費にしていくことです。





