棚卸とは?期末の在庫数量と金額を実際に数えて確定する作業をやさしく解説
「仕入れた分を全部、今期の費用にしていいの?」と迷ったときに
今期にたくさん仕入れた。でも、まだ売れずに倉庫に残っている分もある。「仕入れた金額を全部、今期の費用にしてしまっていいの?」。ひとりで経理をしていると、決算前にこの疑問にぶつかりますよね。
ここで出てくるのが、棚卸です。
棚卸とは?ひとことで言うと
棚卸とは、期末などのタイミングで、売れ残っている在庫の数量を実際に数え、金額に直して確定する作業のことです。
ざっくり言うと、「今、手元に在庫がいくつ・いくらぶん残っているかを、実際に見て確かめる」作業です。仕入れた商品のうち、売れた分は費用になりますが、売れ残った分はまだ費用にならず、在庫(資産)として残ります。その残りを正しく把握するのが棚卸です。

経理の現場ではどこで使う?
棚卸は、在庫を扱う事業の決算や月次の締めで出てきます。
- 期末(決算)に、売れ残った商品の数量を実際に数えるとき
- 数えた在庫を金額に直して、在庫の残高を確定するとき
- 今期の正しい利益(売上原価)を計算するとき
- 帳簿上の在庫と、実際の在庫の差を確かめるとき
会計ソフトに棚卸の金額を入れると、売れた分だけが費用になるよう、利益の計算が整います。
なぜ大事なのか
棚卸をすると、今期の利益が正しく出ます。利益は、ざっくり「売上 −(仕入れ − 売れ残った在庫)」で計算され、売れ残りを差し引かないと、費用が多く見えて利益が実際より少なく出てしまいます。逆に在庫を多く見積もれば利益が大きく見えます。決算の利益や税額に直結するため、在庫を扱う事業ではとても大事な作業です。数え方や金額の付け方(評価方法)にはルールがあるので、最新の公式情報や顧問税理士に確認すると安心です。
具体例で見る
たとえば、期首の在庫が10万円、今期の仕入れが100万円、期末に数えた在庫が20万円だったとします。
- 期首在庫:100,000円
- 仕入れ:1,000,000円
- 期末在庫(棚卸で確定):200,000円
- 売上原価(今期の費用):100,000 + 1,000,000 − 200,000 = 900,000円
このように、仕入れた100万円をそのまま費用にするのではなく、売れ残った20万円を差し引いた90万円が今期の費用になります。棚卸をしないと、この差し引きができません。
つまり現場では?
棚卸をするということは、「期末に残った在庫を実際に数えて金額に直し、売れた分だけを費用にする」作業です。帳簿上の数と実際の数がずれていれば、その原因(破損、紛失、記帳もれなど)も確かめます。
知らないとどう困る?
棚卸をしないと、売れ残った在庫が費用に混ざり、利益や税額がずれます。在庫を扱っているのに棚卸をしないと、決算の数字が実態と合わず、判断を誤るもとになります。また、帳簿と実際の在庫の差に気づけず、紛失や記帳ミスを見逃してしまうこともあります。
よくある勘違い
- 仕入れた分は全部その年の費用、ではありません。売れ残った在庫は費用にならず、資産として残ります。
- 棚卸は帳簿の数字を見るだけ、ではありません。基本は実際に現物を数えて確かめる作業です。
- 在庫の金額は何でも自由に決められる、わけではありません。評価方法にはルールがあるので、最新の公式情報で確認が必要です。
明日やるならこれ
主力の商品を1種類だけ選び、期末時点で実際にいくつ残っているかを数えて、仕入れ単価をかけて金額にしてみましょう。帳簿の在庫と合うかを比べるだけで、棚卸の感覚がつかめます。評価方法に迷うときは税理士に確認すると確実です。
ひとことで言うと
棚卸とは、期末に在庫の数量と金額を実際に数えて確定する作業です。





